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【生産現場の可視化-1】生産現場でカメラ映像を活用したいのですが、最初に気をつけるべきポイントは何ですか?

生産現場でカメラ映像の活用を検討される場合、以下のようなポイントについて、あらかじめチェックしておくことが有効です。

1.映像活用の目的を明確にする

映像を活用して実現したい目的を明確にすることで、必要なハードウェアの性能やソフトウェアの機能を選定できるようになります。また、段階的に映像活用を進める場合、最終的な目的・機能を想定しておくことが、システム構成の見直しなどの不要な投資の回避につながります。当社に寄せられる映像活用の目的には以下のような例があります。

  • 生産設備の異常を映像として記録したい → 将来は予知保全などに活用したい
  • 生産設備の状態監視を遠隔で行いたい → 巡回などの省人化、海外工場の遠隔監視への応用
  • カメラ映像をエビデンスとして活用したい → 製品出荷時のピッキングのエビデンス、検査工程を証明するエビデンス
  • カメラ映像を生産管理システムに取り込みたい → ロット毎の生産状況の可視化
  • 目視の代替としてカメラ映像を活用したい → 職人の技術継承、AI活用による無人化

2.カメラの選定

映像活用の目的に従い、必要な性能(解像度、フレームレート、ビットレート等)を満たすカメラを選定します。

カメラ選定の際に必ず確認しておくべきポイントとして「設置環境」があります。設置環境によっては、選定したカメラが物理的に設置できない、映像取得したい箇所にカメラを向けることが難しいなどの課題が発生する場合があります。

設置後に調整が可能なPTZ機能を持つカメラを選定することも、有効な場合があります。

3.録画機器、視聴アプリケーションの選定

接続されるカメラの台数、解像度、フレームレート、保存期間などから、必要なストレージ容量、録画性能を決定し、対応可能なオンプレミス環境(ハードウェア)またはクラウド環境を選定することが一般的です。

また映像活用の目的に応じて、映像切替機能、トリックプレイ機能、トリガー入力での録画機能、複数カメラ映像の同期再生機能、カメラ制御機能、AIなど他システムとの連携機能など、録画映像やリアルタイム映像の取得や視聴を録画機器やクラウド環境に標準的に付随するアプリケーションで行うのか、VMSやPCアプリケーションを用いる必要があるのかを検討することが、全体のシステム構成や導入費用の概要を事前に把握するための重要なポイントです。

4.PoC開発の位置づけ

生産現場の可視化に取り組む場合、机上での検討が終了した後、PoC開発を行うケースがあります。このPoC開発において、顧客側の期待とベンダー側の認識に食い違いがあり、トラブルや不要な投資を招くことがあります。

一般的にPoC開発は、実現したい機能や仕組みに関し、技術的な課題や実現性を確認することが目的であり、最終的なシステムや機器の構成などとは異なります。

一方で、最終的なシステムに可能な限り近いPoC開発を行いたい、PoCとして開発した環境をそのまま実運用に適用したいという期待が出てくることも当然のことです。

生産現場の可視化においてPoC開発を行う場合、PoC開発の必要性の有無、PoC開発で実現・確認する内容および目的について、ベンダーとの擦り合わせを確実に行っておくことが、成功につながります。

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